"Poetry" にまつわる文章のリスト

夕陽

山のようなビルのあいだに
また今日も陽が落ちてしまう
ぼくはいくつ夢を見るのだろうか
また眠りがやってくる

目を閉じて
いろんなことを考えながら
目を閉じて
静寂と闇のなかに身を委ねて

また目覚めたときには忘れるだろうか
生きてることを実感できるのだろうか
目覚めなければずっとそこにいられるだろうか
また夢が見たくて生きるのだろうか

眠り 祈り 憤り
いくつ夢を見るだろう
今度は悪夢か 正夢か
またいつもの見果てぬ夢か

そして今日も陽はまた昇る

  • 2006年5月20日 00:05
  • 松田拓弥
  • Poetry

水たまり

落ちてた月を蹴り上げた
泥が飛んで
ズボンを汚して
月の雫と静かに踊る

まだ長靴なんてはけてた頃に戻ったみたいで
なんだかぼくは嬉しくなった

まだ体が小さかった頃は
心はもっと大きかったような気がする
体ばかりが大きくなって
夢や希望を小さくしてきた

だけどそれは 今どこにあるんだ?

見上げた空にも月があって
地面の空にも月があった
どちらの月に触れられるだろう
もしかしたら蹴り上げたのは
ぼくのなかの小さくなった心だったか

けれどそれが今 ここにあるんだ

きっと明日は天気がよくて
また陽射しがそこを照らしたら
ここにはもう小さくなった月さえ映らず
ぼくのズボンを汚すだけの
石ころみたいな夢や希望が積もるのだろうか

  • 2006年5月19日 23:37
  • 松田拓弥
  • Poetry

小径

進んでるのか
戻ってるのか
地面を覆う草や花
木の根や枯れ葉
色も知らずに踏みしめて
その小径をぼくはただただ辿ってゆく

草と知るのはその形
花と知るのはその姿
木の根は触れればすぐわかる
枯れ葉と知るのは渇いているから
この靴の下をぼくが小径と認めたのは
そこが歩きやすそうだったから

時にはいくつも橋を渡った
なにかをつなぐものじゃなくて
ただそこをまたぐための橋
視界の先 その両端には
先も後も同じ景色に見えたりした
渡りきっても変わらないと

きっとまた戻ってくる
進みながら戻ってる
いつも前を向いて歩いている
でもそれはいつか背後に流れていった
いつも同じ景色のなかで
また草や花を認めては
木の根に触れて感動する
枯れ葉のような自分の姿を忘れてさえ
変わらぬものに安堵の息吹が胸裏をかすめる
でも同時に落胆もする

ぼくは森に迷ってる
だからそれは道じゃない
歩きやすいからといって
それが道とは限らない
きっとそこに道はない
小径とはきっとその森と外とをつなぐ橋だろう

  • 2006年5月19日 21:33
  • 松田拓弥
  • Poetry

脚を開く前に、心を開け。

  • 2006年5月19日 19:24
  • 松田拓弥
  • Poetry

最後の言葉

『言葉』というやつは、人それぞれに見え方が違う。

まず、男と女で。
次に、世代。
オトナとコドモ。
環境。
時間。
タイミング。
瞬間。
気分。
・・・・・・・・・

だから、詩を書いていくということにも、人それぞれのとらえ方があっていいと思う。
もし、たったひと言でもあなたの心に刻まれることがあれば、
それは、あなたが、
あなた自身の心が最後の総仕上げを加えて創りあげた詩なのです。
ぼくはそう思っています。

  • 2006年5月19日 11:38
  • 松田拓弥
  • Poetry

海に背いて

きらめき感じた瞬間だった

首だけ向きを変えて振り返ったら海があって

そこにはやわらかな陽射しを照り返す光の海があったっけ

ぼくはそこに背を向けて

潮風に打たれて小さな波を作る草原を眺めていた

その波は果てしなく

見えなくなるまで続いてた

背中には海の香りを運んでくる

耳にはさざ波の音を打たせてくる

ただ感じていれればいい

海岸沿いを走るより

見果てぬ海のむこうを眺めるよりも

今はこうして君を抱いていたい

今ぼくの腕のなかに海より優しい君がいる

そっと伸ばした腕のなかに君を抱ける距離にいるなら

光の海より優しい君を

静かな海より優しい君を

揺れる花より優しい君を

君はぼくの肩越しに大きな海を見てればいい

ぼくはそんな君を感じられればそれでいい

ぼくは海を見に来たわけじゃない

ただ感じていれればいい

  • 2006年5月19日 05:50
  • 松田拓弥
  • Poetry

Dick

10/13(Sun)

たったひとりで交差点に立っていた
缶コーヒーが歩いてる
そんな感じの人の群れ
にぎりつぶしてしまいそうな自分の枠
いくら傾けてみても苦いだけの缶コーヒー

ボタンを押すたびその表情が変わってく
顔色集まる交差点の信号機
いくつ色があるだろう?
どれも見分けられないで
どれも見分けた気になって

ネオン街
ふと見上げれば低く重たくふさがって
その上の空が見えない

値段がなくてもタダでもらえる
もしも奪っていたとしても
それは「もらった」と胸を張る
記憶になけりゃ「降ってきた」とでも言うのだろうか

光まばゆい華やかな世界の舞台で影を知る
それはどんな闇より深く重く歪んでた
ギラつくような音楽のうなるような重低音
スピーカーも壊れかけてる
その隣で肩寄せ合って耳寄せ合って
微笑むふたりは光とともに消えてゆく

代表だってそういう1人にすぎなくて
それを自分の旗みたいに振りかざしながら歩いてく
だけどその道の先にはいつか終わりがやってきて
やがてはそこの雑草をむしることが仕事になってる
それも中途半端に…
それも自分の庭だけを…
そして、生えてもいない雑草ばかりを…

そんなじゃいつまで経ってもマツタケなんて生えちゃこないさ

  • 2006年5月19日 04:57
  • 松田拓弥
  • Poetry

Yet

恋愛に、間違いなんてことはない。

間違った恋愛なんてない。

…そう信じたい。

科学で証明なんてされたくない。

科学で証明できるなら、俺はそれを疑いたい。

法律で裁ける気持ちがあるのなら、

そこに小さくも大きな、優しくも厳しい罪を犯そう。


恋愛は、

頭のなかでするんじゃなくて、

心の奥でしていきたい。


人を愛する心には、どこにも間違いなんてありゃしない。

人を愛せる心を間違いなんて言われたくない。

何1つとして…

そう、何1つ…


忘れることを忘れるほどに

人を強く愛したい。

愛する人を、強く深く愛したい。

そこに間違いなんてありはしない。


だけど今は、

証明できずに、ただそれを信じるだけ…

  • 2006年5月18日 23:46
  • 松田拓弥
  • Poetry

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