2008年3月の文章リスト

“ 2008年3月 ” 分の文。

たまには自分に嘘をついて騙されてあげなよ

自分に嘘
ついたっていいよ

ううん
ついてあげなよ

それでもし
ほんの少しでもそのときが救われるんならさ

自分は騙せない?
自分に嘘はつけない?

いいよ
いいよ

いいんだよ
そんなに強がんなくたって

それでも自分を騙せるだけの強さがあるじゃないか
それでも自分らしくあろうとする強さがあるじゃないか

弱さなんかじゃないんだよ
素直にいるのとは違うんだ

たまにさ
自分には正直でありたいっていう気持ちと
自分には正直でなきゃいけないっていう気持ちと
なんかぶつかり合っちゃってうまくいかないときってあるんだよね
素直に泣ければいいんだけど
やっぱりそうもいかなくてさ

もう少しこのまま笑っていたい
そういう気持ちがなんとなく
なんとなく表に出しきれないだけなんだ

いつも救ってくれたのは
自分以外のみんなだったんだって
そんなふうに思いたくなるときもあるよ

でもさ
自分だけじゃなかった
それでもさ
みんなだけじゃなかったんだよ

負けなかった

だれにも勝てはしなかったけど
だれにも負けなかったんだよ

たまにはそんな自分に騙されてあげなよ
甘えてもいいじゃないか
自分自身なんだから

きっとさ
いつかきっと
嘘なんかつかなくてもいい日がくるから
それがそうじゃなくなってるから

  • 2008年3月25日 08:46
  • 松田拓弥
  • Poetry

雲と心と笑顔のむこう

何かにすがりたいわけでも何かを諦めたわけでもないけど
いつも心のどこかで雲が見つかる

煙でもなく空白でもなく
虚しさでも何でもない
そして僕はそれに対して何もできないでいて
それをまた増やそうとする
楽しいわけでも苦しいわけでもない
もしも答えや理由があるのなら
いつかそれが僕にとっての大空を掲げてくれるだろうか

僕の心は空だろうか
青いだろうか
まだまだ青いままなんだろうか
そこに浮かぶ雲やなんかは風に流れてゆくんだろうか

目を閉じたとき
泣けてくるとき
楽しいときもつらいときも
それはいつもそこにあって
あっちにもこっちにも見つかって
苦しさと同時に嬉しさもかき消していく

これは一体なんなんだろう

不満なんかじゃないんだろうな
痛くもないし涙も出ない

探してもない花を見つけたときみたいだ
それはただの花であって
僕にとっては花でしかない
名前もなければ色もない
ただ流れてゆく景色のなかのひとかけら

かけらはいつか実を結んでいくんだろうか

夢や希望は
いつか僕を そして僕の大切な人たちを
みんなみんな結んでくれるんだろうか

僕のなかのこの雲は
君のなかのわだかまりに似てるんだろうか

どこまでいっても僕が思い描ける空と同じ空ならば
僕のなかの雲を映す僕の心もまた
どこまでいっても僕を映してくれるんだろうか
朝も夜も、いつの日も

目を閉じれば雲のむこう側が見えるんだ
でも雲そのものは見えないんだ
なにもないんだ
きっと笑顔のことなんだ

  • 2008年3月14日 11:07
  • 松田拓弥
  • Poetry

僕の左手

「愛してる」とか「好きだよ」なんて
そんなうわべいらねぇよ
いくらでも嘘なんてつけんだよ
そりゃ嬉しいよ
キスより早く届くから

でもそんなんじゃねぇんだよ
言葉じゃねぇんだよ
どんなに時間がかかっても
手をつないでくれたほうが
時間なんていらねぇよ
そんなの始まりと終わりを探すだけになるから

ふと孤独が僕のまぶたに迷いこんできたとき
そのぬくもりをまた
探そうとするんだよ
僕の手が
僕のこの手は
求めるんだよ
そんな言葉じゃないんだよ
そんなのそばにいなきゃ色褪せるんだよ
言葉なんてもらっても
この気持ちに理由がくっつくだけなんだよ

なにをそんなに捨てていくのさ
なにをそんなにあきらめるのさ

なにを拾ったつもりでいるのさ
なにを救ったつもりでいるのさ
まずは見失いかけてる自分を拾って救ってやれよ

なにからなにまで全てが自分次第なんて言わないよ
やっぱりいろんなことが自分も含めてあるんだよね
楽しいことのあとには苦しいことがやってきて
そのあとまた苦しいことが続いたりさ
楽しい分だけつらくなるのは
またそういうときを迎えようって自分なりにがんばってんだ
だれがなんて言ったって
だれもなにも言ってくれなくたって

ダメならダメでいいじゃないか
ダメなりにがんばってんだ
結果がすべてなこともあるよ
だけど自分以外の全てなんて
ふと見つけてしまう孤独と同じなんだよね
きっとそこに意味なんてないんだよ

だれも孤独のためにいるんじゃない
これはそんなきみへの言葉なんだ
そばにいなきゃなんの意味もないものなんだ
どんなに時間がかかろうと
いつか手をつなげるようになれるためのね
気持ちを伝えるためのそれは
きっと光よりも早いんだ

きっとそれを嘘だと気づけること
わかってて言ってしまった言葉
やりたいこととやったことが違うときって
やっぱりあるよね
それが気持ちなんだよ
そういう気持ちもあるんだよ

きっと全部全部わかってる
わかってる
わかってる
だけどこの手は気持ちと嘘を
両方つかもうとしてしまうんだ
光より早くキスが欲しい

言葉なんていくらでも吐きだせんだ
自分のためにも人のためにも嘘がつける
だけどいつか君に孤独がふっと訪れたときは
僕のこの左手は
君のなかの僕が求めるその両方をつかむだろう

  • 2008年3月 6日 13:31
  • 松田拓弥
  • Poetry

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