- 436 松田拓弥より
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ありふれた時間
2006年6月 6日 21:36
見慣れた街に雪が降る 歩くたびに鈴蘭の花が凛と音をたてそうで つかめもしない水でさえひび割れしそうにガラスを包む だけど君は白い服で笑ってる 向かいの小さな喫茶店 帰る時間をいつもそこで刻んでる だけど今は空を見上げてくれる 君の腕時計も今は僕のコートのポケットのなかだから いつもよりもほんの少し君は深く 僕の腕に抱かれてく ほかには何もない時間 君と僕と今は雪 いつもと同じ君なのに いつもと違う君がいる 音もなく静かに雪が降りつづく きっと窓のむこうじゃ同じように時も積もって 予約しといた高級フランス料理さえ 今ごろ雪だるまみたいにされてるのかな 君もいつの間にか眠っちゃったね でもいんだ そんなことはどうでもいいんだ 君をこのまま抱きしめたい だけど今はこのまましばらく寝ていてほしい 何度も同じ話を繰り返したり お互いの変わらなさを笑ったり この手 この肩 この口唇 いつ...
伝わりますか?
2006年6月 6日 11:46
言葉って、どうにも難しいですよね? そうですね。そうなんです。 ニュアンスが伝わらないと、どうにもこうにも理解に苦しいときがある。ちょっと微笑みつつ、腹立たしい言葉を投げかけてみても、相手にはそうは伝わらないのですよ。「あ、ちょっと怒ってる?」みたいな感じですわ。 そこで登場するのが、“嗅覚”というやつなんですわ。 本当は何を言いたいのか、何を伝えたいのか、それを嗅ぎ取るわけですなぁ~。ニブいやつは、その裏側を見ることができずに、真に受けてしまうことが多々ある。まあ、言う側にも問題あるんだろうけどね。 で、わたしはこう思ふ。 “人間、1番反応を示すのは、ニオイなんではないか?” どう、当たってない? 地味だけど、当たってない? それが本当に鋭いものを持ってる人ってのは、なぜか突如としてとんでもないことを言い放ったりするものです。 そこから勘違いが生まれ、...
夢
2006年6月 6日 07:35
夢とは、いろんな破片が絡みあって、1つの景色を見せてくれるもの。 自然と、ちらちらと降る雪のような静かさと、暖炉のようなあたたかさをもって、包みこんでくれるもの。 悪魔のような残酷さと、突然の夕立のような冷たさと、無邪気な子供のようなしたたかさを与えるもの。 まぶたを閉じたときに浮かび上がる果てしのない夢の地図を広げ、はばたくことさえできなくなった翼のシワを伸ばして、大空に舞うことのできるもの。 夢は、忘れない。 ずっとずっと、これからも、いつまでも。...
CSS
2006年6月 6日 04:02
h1 { 自分:人を想うと、いつの間にか自分のことまで見失う; 人:自分を見失うと、その想いを見失う; 誰も:そして想いを見失うと、そのなにもかもを失うことになる; } p { 夢:捨てられない; 心:あきらめきれない; 愛:見つからない; } tabel { position:relative; border-spacing:auto; } td { font:oblique bold; } body { background-color:#ffffff; }...
習慣
2006年6月 6日 02:50
気づけば、俺は1日のあいだに5回も6回も手を洗ってる… なんとも気違いじみた習慣だ… 過去に殺人でも犯したか… 返り血でも浴びたか、この手は… いや、それはきっと映画の観すぎだろう… 単なる習慣だ… しかし、習慣というのは、本当に恐ろしいような気になって仕方ない… 玄関の鍵は必ずしめるのに、便所の鍵はいつもかけ忘れる… つまり、開けっぱだ… いや、ちゃんとドアは閉めるが、いつでも開閉可能というわけだ… いやはや、習慣とは、実に恐ろしい… いつもと同じ道順でしかその目的の場所へは行かない…いや、行けなくなる。 習慣てやつに埋没しがちな日常生活。 クセは特にこれといってないが、習慣なら、吐いて捨てるほどある。...
ハゲと垂れパイ
2006年6月 5日 18:57
ハゲあがった頭のなかの しわくちゃな思考 たれ下がった胸の奥の ささやかな鼓動 これがなにかはわからない だけど これはなにもかわらない 無限だった可能性は どんどん消えてくかもしれない だけど そこに記憶がある限り 上手くなってるかもしれない 前より少し ずっと前よりほんの少し なにを信じていいかわからなくても その信じ方はかわらなくても 信じることは何度でも そこに自分がある限り...
NO ONE
2006年6月 5日 16:03
雲が流れていく 風のほうへ導かれてく 光が影を追っていく いろんな色に彩られてく 吐息が白くなっていく その輪郭を曖昧にぼかしてく 街が静かに傾いていく 隣の歩幅に吹かれてく その指先で少し庇を上げるように その指先に炎を灯したように 同じ光が 指先が 時間のなかでは刻々と 姿を変えて軌跡を描く たった1歩進んだだけで そこには自分と足跡がつき 2つの影を落としてく なにもかもが1つじゃない...
未完成
2006年6月 5日 10:24
昨日までは太陽だったのに 明日にはそれが月になる 淡い光を放ちながら 夜にもきっと陽は昇る......