"Poetry" にまつわる文章のリスト

愛しい弱さ

そばにいて
この手をずっとつないでて
今すぐここで抱きしめて
細い肩が泣いている

誰もが孤独を胸に抱えて
誰もがそれを恐れてる

出会う前の自分に戻るだけ
そうじゃなくて
一人になるのが怖いから
そんなふうに自分自身を抱きしめる

一人じゃ生きてはいけないと
誰かにすがり
いつも誰かに支えられてる
それがあたり前と感じてる

そうきっと
人は一人じゃ生きていけない
もうきっと
孤独なんてありっこない

だけどきっとそうじゃない
友達も恋人も
もともとそこにいたんじゃない
いてあたり前の人はいない

優しい人が「ありがとう」と笑ってくれる
あったかい人は「ごめんね」って手を差し伸べてくれる
気遣ってくれる人は「どうしたの?」って肩をたたいてくれる
そうやって自分の弱さを感じていく

人として強くあるのは
きっと人としてすごく哀しい
孤独に震えて弱く涙を流すのは
人としてはきっと愛しい

孤独に耐える強さを求めてゆくよりも
孤独に震える弱さを抱えて
ともにゆこう

  • 2006年6月10日 19:01
  • 松田拓弥
  • Poetry

曇り空

 いつものようにスローペースで始まった。

 起きて顔を洗って歯を磨いてズボンをはいて服を着て身支度万端整えて今日も空は青かった。

 通い慣れた道を進んでまっすぐ行ったり曲がったりして見慣れた景色は目にもくれずに着いた場所は曇りのち雨。

 端末操作に精を出して覗いたところでちょっとばかりの性が出て最後の最後に断末魔の叫びをあげてうんざりしながら飛び出した外はまた晴れていた。

 道草食って腹を壊してテレビをつけて部屋着に着替えてテレビを消してたどり着いた部屋の電気でまた晴れた。

 開いて閉じて開いて閉じて同じ道をたどっていってちょっと笑ってちょっと怒って席を立つたび表情消えて変化がないか確かめながら同じ道で戻った場所。

 結局自分でずっと曇り。

 テレビをつけてチャンネル変えてニュースは飛ばしてお笑いだけに救われて心のなかで笑うだけな晴れのち雨。

 シャワーを浴びてドライヤーで髪乾かして横を向いて上を向いてまっすぐ前見て晴れところにより雨。

 寝て晴れ。

 また同じ道を繰り返す繰り返す繰り返す。

 いつものようにスローペースで始まってくのにノンストップで繰り返されて永遠のような曇り空。

  • 2006年6月10日 01:09
  • 松田拓弥
  • Poetry

君への物語

君と一緒にいれなかった時間
今だから
君に語れることがある
君に聞かせたい物語ができた
僕の物語

すぐに遠くへ行ったんだ
苦手だった一人旅
空の下 風に吹かれて
道の上 先を聞いて
あてはなかったはずだけど

海があって山があって
人がいて犬がいて
雨が降ってまた晴れて
そしてまた僕は歩いた

君と離れて少し友達が増えた
嬉しいのかな
それとも悲しいのかな
喜んでもいいのかな

君がいないことに慣れていった
一人でいるのがあたり前になっていった
君はいない
君じゃないほかの人ばっかりだ

手もつないだ キスもした
セックスもした
彼女のなかに溶けていった
それもたくさん
もしかしたら君とよりも多かった
あんなにも怖かったのに
冗談交じりに誓ったあの日
同じことを彼女に誓った
そして同じように別れていった

白々しいほど愛を叫んで
苦しいほどに愛を感じて
痛いくらい人を愛した
そしてなぜか別れを選んだ

また一人になったとき
なぜか君を思いだす
時間の長さじゃないないんだね
そのとき君を思いだす
だけど君はそれだけの人

二度と結ばれることはなくてもいい
ただ君に聞いてほしい
君と離れた僕の想い出
君がいない僕の想い出

聞きたくないならそれでいい
聞きたくないと言ってほしい
引っぱたかれても構わない
そのとき僕は君の前にいるだろうから

  • 2006年6月 9日 18:28
  • 松田拓弥
  • Poetry

OL ARS ML

今日も部屋に明かりを灯す
なんの意識も必要ない
この街を彩る1つになる
そんな意識は毛頭ない

今どこか遠くからこの夜景を眺めながら
感動してる人はいるんだろうか
ほんのわずかかもしれないけれど
また1つ輝きが増したことに気づいただろうか

今さらながら僕がこうして生きてることは
そんなに大きな意味なんてないとは思う
せっかく見つけた光なのに
それをつかんだことがないから
だけどほんの少し輝いている

Oh, Light. All Right. So My Life.

  • 2006年6月 9日 07:37
  • 松田拓弥
  • Poetry

偽善?

だれもが自己憐憫という名の時雨のなかで
その心地よさに酔ってるだけさ
人には聞こえが悪くても
自分にとっちゃすごく聞こえがいいだけで
それで人を責めながら
それで自分を褒めてんだ

カッコいいよな
いいことやった自分なのに
そやってちょっと悪く言って
自分が想像もしてないとこから
いきなり非難なんてされないように
自分はいいことしたんだから

自分からあえて“裸の王様”になろうとしてる
みっともないとか人からバカにされないように
先に言ってしまうんだ
自分だけがわかってんだ
ただただ自慢したいんだ

自分の右手はなんのためにあるかと言えば
もう片方の左手で人のためにやったことを
なにも知らない誰かに話すときのために
身振りをつけて自慢するのさ
それでバランスとってんだ

左手なんて気分転換ほしがるだけさ
その手でいいことをしたんなら
右手でいい子いい子してんのさ
そやって笑って暮らしてんのさ

なにが良くてなにが悪いかなんてのは
きっと右手と左手ぐらいしか
たいして意味はないんだろう
話したがるのは手じゃないように
誰かにそれを話したところで
やったことは変わらぬように

  • 2006年6月 8日 18:35
  • 松田拓弥
  • Poetry

立ち向かっても跳ね飛ばされてしまうから
そこで蹴っつまづいて倒れたって
何度も何度も立ち上がるんだ
それが強さに思えてきたんだ

いっそ壊すことができない弱さ
崩れてしまえば向こうが透けて見えてしまう

勝てることじゃなく
負けないことが強さなんだと

  • 2006年6月 8日 10:50
  • 松田拓弥
  • Poetry

悲しみや憎しみや苦しみや

涙の向こうにまた涙があったとしても
きっと同じものではない

涙の向こうがまた涙であったとしても
それはきっと拭うことを忘れてる

流していたい涙がある
こぼれるままにしてたいものがある

つらいときや悲しいときには
グッとこらえて流すまいとしてしまう
嬉しいときや楽しいときには
ほんの少し待ってみる

それはなぜなら
そのとき仲間がいるからだ
一緒に同じ涙を流してくれる
たとえもし
それが一人きりだったとしても
我慢しきれるものじゃない
流れて流れて止められない
見られて恥ずかしいとも思わない
それすら笑えて仕方ない

つらいときには一人きりだ
自分さえ
今このとき自分だけ
我慢さえ

そのあとかすかな何かが見えたら
泣いた自分が力強くさえ感じられる
泣けた自分がそこにいる
そんなときも一人きり

一人ぼっちがつらいんじゃない
それを感じるときは涙が流れたとき
誰も手を差し伸べてはもらえないとき
孤独はあとからわかってしまう

こらえた涙は何かを見せてくれたりする
それはどこかで糧となり
それはきっとまたとない新たなものをつかまえて
1つを2つにしてくれる

嬉しいときや楽しいとき
それはそこで流れつづけて
ただただそこに純粋で
1つをみんなでわけ合える

悲しみや憎しみや苦しみや涙が
同じものが二度つづくなんてありはしない
涙が出るほど笑いたい
そんなときはこらえた涙も流したい

涙はいつでも透明なんだ

  • 2006年6月 8日 07:53
  • 松田拓弥
  • Poetry

半減

どこか遠くへ
どこか遠くで

僕の居場所へ帰ってきたって懐かしさと
見つけた場所から離れてきたってそれと同じ切なさと

そしてこの手にはかなさと
ちぎれたチケット

  • 2006年6月 8日 02:52
  • 松田拓弥
  • Poetry

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