松田拓弥の想ひ全集

  • 436 松田拓弥より
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My Bible, #C

2006年5月29日 02:27

 すべては自分のなかにある。  花がある。  キレイな花が咲いている。  キレイに花が咲いている。  そう、そこには花が咲いている。  子供と目が合う。  そのお母さんとも目が合った。  そのお父さんとも目が合った。  そう、そこには1つの家族がある。  小さなネズミが走っていく。  口には小さなパンのかけらをくわえてる。  小さなネズミが走っていく。  そう、そこにはもっと小さなネズミがいる。  胸の前で強く両手を組む。  今は閉じた目のむこう側に像がある。  きっと隣にも同じ姿勢の人がいる。  そう、そこには人がいる。  命がある。  絆がある。  愛がある。  光がある。  目に見えるものと、見えないもの。  花は見えても、命は見えない。  家族は見えても、絆は見えない。  ネズミは見えても、愛は見えない。  像は見えても、光は見えない。  自分のなかには、なにがある?...

Category :
Essay
Tag:
いつか

半ば

2006年5月28日 22:00

死んでしまう勇気もなくて 生きてくことの強さもなくて 死んでるように生きてきて そんな自分を好きにはなれなくて 死んでるのに生きてる人がうらやましくて そんなふうになれるかなんて夢を抱いて またきょうも眠りにつく またきょうの夢を見に…...

Category :
Poetry
Tag:
いつか

Lov

2006年5月28日 19:59

セックスのたびに愛の言葉をささやかれて 耳には白々しいと聞こえつつ 心のなかでは求めてしまう そしていつしか靄にかすんですべてを許してしまいそうな 言葉が欲しい 体が欲しい 心が欲しい すべてが欲しい だけどどれか1つで我慢して 自分だけに言い聞かせてみる だけどどれか1つをつかんでしまうと 自分だけが欲張りみたいで 1度不安の箱のフタが開くと 2度と満たされることがなくなってしまう 底も消えて なにもかもが欲しくなる 戻らぬ過去さえ欲しくなる 許すだとか許さないとか そんなこともなかったころ 心を重ねた日々の影が 体の重なる闇ににじむ そこに浮かんだ音の数をかぞえながら 裏腹な心の帳尻合わせにこの体を寄せてゆく 2度目に聴いた日と同じ背中を向けてるぬくもりには いつの間にか向き合うことはできなくなってた セックスがなければこんなにも 他になにもないなんて 今の今まで知らなか...

Category :
Poetry
Tag:
いつか

バターナイフ

2006年5月28日 04:14

強さの答えが見つからなくて すべてを弱いと決めつけてみる そしたら少しラクになって 悩むこともやめてみる そしたらもっとラクになって 自分の弱さも忘れてみる 悩むことも考えることもやめたとき 僕は少しラクになった だけど望む答えが見つからなくて 求めるばかりで受け取ることもできなくなる 強さの答えが見つからない だけど弱さの答えは自分なんだとわかってしまう だけどそれも認めることができなくて 強くなろうとする自分までもが悲しいから 自分の強さが見つからない 弱さばかりを自分の心に塗ってしまう 言い切ってしまえばラクだろう でもそうする強さも僕にはない 強さのことをたどっていくと 僕は弱さを探してしまう バターを探してナイフを見つけてしまうような 溶けそで溶けないそんな答えにこねくりまわされてる 正しい答えを求めるほどに 間違いばかりを探してしまう 強さの答えが見つからない だ...

Category :
Poetry
Tag:
いつか

one

2006年5月28日 02:02

ずっとそばにいてほしい そんなことは一度もなかった ずっとあなたのそばにいたい そう思ったのは一度だけ だけどそれは叶わなくて だからだって言い聞かせた 微笑みよりも涙のほうが多かった だからだって言い聞かせた ずっとあなたのそばにいたい そう想ったのはあなただけ...

Category :
Poetry
Tag:
いつか

理由は1つ 不安は2つ

2006年5月27日 17:40

「どうして」って聞かれるたびに 「わからない」って答えを用意していて いつも答えられない自分がいた 「わかる」か「わからない」も その答えの1つだと思ってた つらいことや悲しいことには理由がほしくて 忘れることはできそにないから一緒に捨てる紙がいる どっかで詰まることがないように できれば早く水に溶けるものがいい 楽しいことや嬉しいことにはそれは特に必要なくて ただこのまま続いてほしいと願うだけで理由はいらない ずっと理由なんて求めることがないように できればそんな不安もなければいい...

Category :
Poetry
Tag:
いつか

そら

2006年5月27日 11:53

いつの間にか見上げた空は ただの空になっていて 大きくもなく広くもなく 仰ぐだけの空になってた いつからだろう? 飾ろうとしなくなったのは 事実だけをたどるようになったのは 追ってるだけが好きになったのは 今あるものが見えてるとき それがすべてと感じてしまう 今あるものも見えないとき それはないと思ってしまう 雲があって流れていって 色もあって時間のように移り変わる 飛行機雲を追いかけて 風船なんかも見つけられる いつも見て見ぬフリを決め込んだって そこにあるのは事実だから だけどそれだけじゃないっていうのも事実だから 時にはあるはずもない虹を心のなかに描いてみよう...

Category :
Poetry
Tag:
いつか

わかって

2006年5月27日 03:06

もう君を愛せないよ どんなに言葉で伝えても どんなに君を抱きしめたって 君の瞳は僕のことを通り抜けて どこか別の 僕の知らないところを見てる これまで何度も好きと言わされて 何度も好きと言ってきたけど 素知らぬ顔で君は前と比較する なにもかもを忘れたように 変わらない人はいないと言ったけど 君は変わらないものもあると本気で僕を非難したね だけど僕は今 それを痛いくらい感じてる 都合がいいのはわかってる でも今は君の言葉を信じたい いつの間にかお互い変わってしまったのかな 離れていっても寄り添い合っても いつもキスのできる距離にいたら 些細なことには目を閉じてしまうのかな 愛してほしい 僕を愛してほしいんだ またその瞳のなかに僕を映してほしいんだ なんだろう すごくわがままなんだよね わかってる 君はあんなにそばにいたいと言って いつか涙を流して僕の袖を引っ張ったのに 一人の時...

Category :
Poetry
Tag:
いつか
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