Love Life

愛されたい

愛されたい
愛されたいよ

失うこと
忘れること
ひとりでいることに
いつしかもう慣れてしまった

愛されている
それはもうずっと前のこと
愛されていた
だけど忘れることもできないんだ

愛されることで傷つくこと
愛することで傷つけてしまうこと
愛して愛されてしまうことで
その痛みにも気づけずにいること

愛することで痛みを忘れてしまうこと
愛されることで淋しさを見失ってしまうこと

それってふたりぼっちと呼べるのかな
ひとりじゃないから気づけないままでいていいことなんてあるのかな

愛するたびに見失って
愛されるたびに孤独になってく

だけど愛されたいよ
もうちぎれてしまうくらいに愛されたいよ

忘れることができないから
きっとだれもが抱える孤独だから
なにもかもを見失って
信じることを忘れてしまっても
なににも気づけなくなってしまったとしても
淋しさや悲しみに言葉をなくしてしまっても

愛するたび不安が募って
自分の気持ちに負けてしまいそうになる

愛されるたび不安が消えて
だれかが抱える淋しさを忘れてしまいそうになる

僕が愛したすべての人の笑顔の分だけ傷つけてきたと思う
まただれかを愛するたびにそれは色褪せていった
同じことを繰り返しながら
どんな小さな言葉も涙も気づけないまま忘れてしまう
だけどもう一度すべてをやりなおせても
また同じことを繰り返してしまうだろう
いつしかもう愛することにも愛されることにも慣れてしまった 

愛されたいよ
愛したいよ

  • 2008年7月26日 10:47
  • 松田拓弥
  • Poetry

こだま

「おかえり」
かえってくる
またかえってくるよ
小さな明かりがそこに灯される限り

なにげない言葉
みんなだれもがあたり前のように使う言葉
また同じようなぬくもりがかえってくる

さびしいのかな
眠れないな
もう眠ったはずの部屋
明かりが一つ取り残されて
同じだけ淋しい思いをしていたのかな

眠れない日がきたときのために
ため息の数だけ明かりが灯る
くたびれた足音の数だけ
明るくしてくれたような気がするんだ

だれもそこにはいなくても
いつでも帰ってゆけるように
いつ眠れなくなってもいいように
長い夜が待ちくたびれていたように

消し忘れでもなく
「おかえり」なんて声もなく
ただ明かりをつけて待っててくれる
「愛してる」なんて言葉も必要ないように

なにも見えないわけじゃないけど
なにかに気づかせてくれるわけでもない
目を閉じてた暗闇をほんの少し明るく見せてくれるんだ
光なんてものではなくて
ぬくもりなのかもしれなくて

言葉とは違うこの不安や淋しさに
なにが返ってくるだろう
なにを返してくれるだろう
そしてこだまのない優しさやぬくもりに
なにを返せばいいんだろう

おかえりの声は言ってくれない
だれも褒めてくれやしない
なにかを言えば自分の声がかえってくる

それは小さな明かりのようなぬくもりだったり
だれかの信じたいと思った言葉だったりした
想い出色した眠れぬ夜の小さな部屋では

  • 2008年7月10日 04:01
  • 松田拓弥
  • Poetry

僕は僕であって
僕でしかないんだけれど
この僕がいつか
いつの日かどこかの誰かが必要としてくれたとき
そのときだけでもいい
そのためにあればいいなって
冷たい雨に打たれて感じた

僕が雨に濡れてるとき
きっと誰かも濡れてるんだ
僕は知らない
だけど濡れてる人がいる

僕が恋人を抱きしめてるとき
きっとたくさんの人もだれかを抱きしめてる
だけどそれを知らない人もいる
だれにも抱きしめてもらえず泣いてる人もいる

そんな人に僕はなにもしてやれない
ただ思う
僕が幸せを感じてるとき
そうじゃない人もいるんだって
幸せなこの瞬間に、と、そうじゃない人に
涙が出てくる

ただの優越感なのかもしれない
そうじゃない人への同情なのかもしれない
下にも上にもキリがない
卑屈になればいくらでも僕は小さくなれる
だけど思う
僕がどんな気持ちでいても
だれかがどんな気持ちになっても
僕が涙を流すそれはいつまでも変わらない

だけど本当になにもできない僕なのかな
気づいたり思ったりするだけしかできないまんまの僕なのかな
涙を流すことしかできないのかな
それでだれかが救われるかな

たくさんの友達がいて
恋人がいて
家族があって
挨拶を交わすだけの人たちもいる
気づきもしない存在だってある

愛すべきたくさんの命があって
だけど愛されない鼓動もあって
僕がたった一歩足を踏みだすだけで
いろんな人に影響する

小さな手のひらににぎった石で
この地面になにを描こう
なにを刻もう
一体なにを残そうか

まだなにも知らない子供たちが
大人たちに囲まれて生きてるだけの子供たちが
毎日どこかで泣いてる
泣いてることすら気づいてもらえない子供たちがいる

自分には自分の生活がある
時代や政治家のせいにもできる
それで手一杯かもしれない
だからそれを仕事にしてる人たちを応援すればいいのかな
どこかの大人たちが飲むためのコーヒー豆は
子供たちが摘んでくるものなのかな

自分がそこへ行って抱きしめてはやれないから
自分はなにもできないのかな
本当になにもできないままの自分なのかな
そうじゃなくて本当は
何もしてないだけなんじゃないのかな
なにもできない自分に涙を流してるだけなんじゃないのかな

気づかないときはそれでもいい
もしもどこかで気づいてくれたら
ほんの少しでも残ってくれればそれでいい

なにが残るか
なにを残すか
そんなことはどうでもいい
なにか少しでもその手のひらにその胸に
バラバラになった記憶でもいい

愛すべき命
愛されない鼓動
そのすべてが残ればいい
どこかのだれかに
そしてどこかのだれかが

もしもなにも残らなくても
それはそれで僕は構わない
そんなふうに僕の命があったらいいなって
また涙があふれてくる

  • 2008年5月 7日 00:55
  • 松田拓弥
  • Poetry

たまには自分に嘘をついて騙されてあげなよ

自分に嘘
ついたっていいよ

ううん
ついてあげなよ

それでもし
ほんの少しでもそのときが救われるんならさ

自分は騙せない?
自分に嘘はつけない?

いいよ
いいよ

いいんだよ
そんなに強がんなくたって

それでも自分を騙せるだけの強さがあるじゃないか
それでも自分らしくあろうとする強さがあるじゃないか

弱さなんかじゃないんだよ
素直にいるのとは違うんだ

たまにさ
自分には正直でありたいっていう気持ちと
自分には正直でなきゃいけないっていう気持ちと
なんかぶつかり合っちゃってうまくいかないときってあるんだよね
素直に泣ければいいんだけど
やっぱりそうもいかなくてさ

もう少しこのまま笑っていたい
そういう気持ちがなんとなく
なんとなく表に出しきれないだけなんだ

いつも救ってくれたのは
自分以外のみんなだったんだって
そんなふうに思いたくなるときもあるよ

でもさ
自分だけじゃなかった
それでもさ
みんなだけじゃなかったんだよ

負けなかった

だれにも勝てはしなかったけど
だれにも負けなかったんだよ

たまにはそんな自分に騙されてあげなよ
甘えてもいいじゃないか
自分自身なんだから

きっとさ
いつかきっと
嘘なんかつかなくてもいい日がくるから
それがそうじゃなくなってるから

  • 2008年3月25日 08:46
  • 松田拓弥
  • Poetry

雲と心と笑顔のむこう

何かにすがりたいわけでも何かを諦めたわけでもないけど
いつも心のどこかで雲が見つかる

煙でもなく空白でもなく
虚しさでも何でもない
そして僕はそれに対して何もできないでいて
それをまた増やそうとする
楽しいわけでも苦しいわけでもない
もしも答えや理由があるのなら
いつかそれが僕にとっての大空を掲げてくれるだろうか

僕の心は空だろうか
青いだろうか
まだまだ青いままなんだろうか
そこに浮かぶ雲やなんかは風に流れてゆくんだろうか

目を閉じたとき
泣けてくるとき
楽しいときもつらいときも
それはいつもそこにあって
あっちにもこっちにも見つかって
苦しさと同時に嬉しさもかき消していく

これは一体なんなんだろう

不満なんかじゃないんだろうな
痛くもないし涙も出ない

探してもない花を見つけたときみたいだ
それはただの花であって
僕にとっては花でしかない
名前もなければ色もない
ただ流れてゆく景色のなかのひとかけら

かけらはいつか実を結んでいくんだろうか

夢や希望は
いつか僕を そして僕の大切な人たちを
みんなみんな結んでくれるんだろうか

僕のなかのこの雲は
君のなかのわだかまりに似てるんだろうか

どこまでいっても僕が思い描ける空と同じ空ならば
僕のなかの雲を映す僕の心もまた
どこまでいっても僕を映してくれるんだろうか
朝も夜も、いつの日も

目を閉じれば雲のむこう側が見えるんだ
でも雲そのものは見えないんだ
なにもないんだ
きっと笑顔のことなんだ

  • 2008年3月14日 11:07
  • 松田拓弥
  • Poetry

僕の左手

「愛してる」とか「好きだよ」なんて
そんなうわべいらねぇよ
いくらでも嘘なんてつけんだよ
そりゃ嬉しいよ
キスより早く届くから

でもそんなんじゃねぇんだよ
言葉じゃねぇんだよ
どんなに時間がかかっても
手をつないでくれたほうが
時間なんていらねぇよ
そんなの始まりと終わりを探すだけになるから

ふと孤独が僕のまぶたに迷いこんできたとき
そのぬくもりをまた
探そうとするんだよ
僕の手が
僕のこの手は
求めるんだよ
そんな言葉じゃないんだよ
そんなのそばにいなきゃ色褪せるんだよ
言葉なんてもらっても
この気持ちに理由がくっつくだけなんだよ

なにをそんなに捨てていくのさ
なにをそんなにあきらめるのさ

なにを拾ったつもりでいるのさ
なにを救ったつもりでいるのさ
まずは見失いかけてる自分を拾って救ってやれよ

なにからなにまで全てが自分次第なんて言わないよ
やっぱりいろんなことが自分も含めてあるんだよね
楽しいことのあとには苦しいことがやってきて
そのあとまた苦しいことが続いたりさ
楽しい分だけつらくなるのは
またそういうときを迎えようって自分なりにがんばってんだ
だれがなんて言ったって
だれもなにも言ってくれなくたって

ダメならダメでいいじゃないか
ダメなりにがんばってんだ
結果がすべてなこともあるよ
だけど自分以外の全てなんて
ふと見つけてしまう孤独と同じなんだよね
きっとそこに意味なんてないんだよ

だれも孤独のためにいるんじゃない
これはそんなきみへの言葉なんだ
そばにいなきゃなんの意味もないものなんだ
どんなに時間がかかろうと
いつか手をつなげるようになれるためのね
気持ちを伝えるためのそれは
きっと光よりも早いんだ

きっとそれを嘘だと気づけること
わかってて言ってしまった言葉
やりたいこととやったことが違うときって
やっぱりあるよね
それが気持ちなんだよ
そういう気持ちもあるんだよ

きっと全部全部わかってる
わかってる
わかってる
だけどこの手は気持ちと嘘を
両方つかもうとしてしまうんだ
光より早くキスが欲しい

言葉なんていくらでも吐きだせんだ
自分のためにも人のためにも嘘がつける
だけどいつか君に孤独がふっと訪れたときは
僕のこの左手は
君のなかの僕が求めるその両方をつかむだろう

  • 2008年3月 6日 13:31
  • 松田拓弥
  • Poetry

星屑ロンリネス

きっとだれもが瞬く星
昔はだれもが輝いていた
その光を今に伝えようとしてる
そうやって今もずっともがいてる

ずっと昔
もしかしたらそれは昨日
自分がすごく輝いてたとき
そこにしがみつくよに
切れた電池のスイッチを
何度も何度も押しちゃうように
だからつらい

忘れちゃうのは怖いけど
あのころの自分には負けたくない

だけどね
もうやめたよ
そういうの

ずっと先
もしかしたらそれは明日
僕も星になれてるかも

雨の日や雲が多い日
世界中のどこかの国、街
うつむいてる人やキスをしてる恋人たち
空を見上げる暇もなかったり
そんな必要もない人たち
もしかしたら人の数だけあるいろんな理由で
その光は届かないかもしれない

でもその光を見てくれる人がこの先
明日かもしれないし1年後かもしれない
いつか僕に子供が産まれて
孫ができたときかもしれない
その孫が大きくなって大人になったときかもしれない
もしかしたら僕は生きてないかもしれない
だけど

だけど
いつか届くよ
きっとどこかのだれかには

今は自分ですらムダだなんて感じてしまうことだってあるだろう
僕だってそうだ
こんな未来の希望を説くようなことを書きながら
前に自分で書いた詩に妙に納得したりもしてる

でもそのたびに感じるんだ
結局いつも一人だけれど
そう感じるとき以外はそうじゃないって

つらいときに支えてくれたり
くじけてしまいそうなとき励ましてくれたり
淋しいときにはそばにいてくれたり
そういうことじゃないんだけれど

お互い返事だけのようなちょっとの言葉を交わしただけで
いつの間にか自然と笑い合えてたり
一人じゃないって
そう感じもしない
感じる必要すらないのかなってときが
たとえそれが一瞬でも
あるんだ

いつの僕も受け入れてくれる
不機嫌なときも笑ってるときも
泣きたいけれど泣かないときも
強がってるときも強いときも
決してすべてではないし
そんな必要もきっとない
僕の軌跡
それを目を背けずに見ててくれる

今はただ今を生きていければそれでいい
いつかだれかの光になれれば
この光がどこかのだれか
必要な人に届いてくれればそれでいい

昔どんなにすごいことをしてたって
それを引きずってまで築く必要なんてないんだよ
きっと今だって輝いてるから
だれも忘れちゃいないさ

きっとそうだ
みんながみんなを照らしてるんだ
その光は必要なときに必要な人が
それを見るんだ

いらねぇやつなんていねぇ

星の数ほど孤独はあるけど
それ以上に光があふれて
きっとだれかに照らされてる
照らしてる

明日は雨が降るといい
みんな少し休むといい

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  • 2007年12月 1日 13:44
  • 松田拓弥
  • Poetry

また自分をごまかしてあげればいいよ

いつもそばになんていなくていいよ
いてくれなんて言わないよ
君のことを想うだけで
君のことを想える距離にいられるだけで
優しくなれる
そんなことも言わないよ


君と知り合えたのはつい最近のことだから
君が僕を作ったんだとか
君のおかげで今の僕がいられるんだなんて
あったかすぎることは言えない

隠そうとはしてないけれど
その表情の裏に潜む君の過去
笑顔も涙もなかった想い出
出逢いも別れすら時の流れに埋もれてしまっていた
求めることも求められることも許せなかった
自分をごまかしてられるようなそんな余地すらなかった
逃げるようななにも積み重ならない毎日

きっとそばにいることが楽しいだけじゃ
笑顔になにもかもが押し流されて
今胸の奥にあるホントの気持ち
素直な気持ちを見失ってしまいそうになるんじゃないかな

お互いが君を僕を強くしたのなら
きっとお互いもっとずっと強かったんだ

そばにいて
もっとそばにきて
その手でこの胸に触れられるなら
その爪でこの気持ちをかき乱すほどに
もう二度と離さないで

お互いの弱さを隠すだけの気持ちじゃないよ
きっと強くなるための出逢いでもない
これまでのめぐり逢わせで今だからわかること
思いきり泣くことすらできなかった
そんな自分自身を受け入れてあげられること
素直な気持ちと向き合うこと
そんな他人のような自分の心も
みんなみんな認めてあげられるように

いつも目と鼻の先に立ちはだかる現実
おれといればいい
おれといつもいればいい
おれのそばにいればいい
おれがおまえのその過去のこの現実のすべて
そうなればいい
おまえもそうあれば
それでいい

だからこれからの日々は
少しずつ 少しずつ
笑顔も涙も積み重ねていけばいい
そうしていこう

君のすべてなんてわからない
だけどそのままいけばいい
どんな君も認めてゆける
どんな君も受け止める
涙が一度その眼にあふれたのなら
こぼれ落ちたあともずっと見守ってるから

泣きたくなったら笑えるまで涙を流せばいい
楽しいときは涙が出るまで笑えばいい


だから君がどうしようもなくつらいときは
自分に嘘をつけばいい
自分をごまかしてあげればいいよ

  • 2007年11月24日 11:16
  • 松田拓弥
  • Poetry

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