なんだかやけに天気がいいけど
今日はなんとなく君と閉じこもって過ごしたい

話そう 君を話そう
僕の知らない君の過去も
君が描く未来の姿も
君のすべてを見つめていよう

知らないことを話すとき
そして聞くとき
君はなにかを思い出そうとするように
なにもないところを見上げるね
そして少し猫背になって
嬉しそうに笑うんだ

少し寒いと木洩れ日のように差し込む窓際へ
子供のように這っていくのも今は恥ずかしくないんだね
凛とした顔立ちも隙のないたたずまいも
君の内面までは隠せないさ
そやって自分だけで勝手にどこかへ行ってしまうのも
突然まったく関係のないことを考えては話しだすのも
いつも僕の腕から離れたあとで
決まって僕に微笑みかけるんだ

君は窓の外のなにかを眺めてる
僕は君に寄り添ってそっとその背中を抱きしめる
君は僕のその腕を見つめながら
掌でゆっくりなぞって手をにぎる
そしてまたなにも言わず窓の外を眺めるんだ

それでいい
それがいい
君は僕に安心していて
もしいつか僕を振り返ったとき
その目に涙を浮かべていても
それを拭ったりはしないから

  • 2007年4月10日 01:14
  • 松田拓弥
  • Poetry

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