気づいてしまった
それは恋人や友人たちではなく
いつも僕を癒してきたのは孤独だけだと
“ひとりじゃない”とか“ぬくもり”だとかは
いつもそこに変わらずあるだけの慰めでしかないと
きっとそれは棘のない薔薇
そして孤独は棘だけの薔薇
不意に背中を向けられるたび突き刺さるんだ
僕もその気持ちがわかるから
否応なくわかってしまうから
思い知らされるんだ
孤独以外
自分以外
何が時を超えられるだろうって
傷つけたり傷つけられたり
痛みを知って
それを隠すことも知った
意地を張ってそれに気づかぬふりをして
嘘でも騙すことでもなく
わかってるのに言わないだけ
大声で泣きわめくことをしないように
時間も何も関係なく
痛みや傷が癒えることはなく
それは記憶や意識が薄れるだけで
消えてしまうことはないから
癒えることは許すこと
それは自分以外
誰にもできることじゃないから
ひとりじゃないのは
きっと誰もが心のなかに
それを抱えているからなんだ
- 2007年2月14日 01:19
- Poetry