きっと僕がしたかったこと

淋しくなるね
君がいないと
なんだかふと
ずっとひとりぼっちだったみたいな気持ちになるよ

今まではそんなこと
一瞬だって感じたことなかった
むなしいとさえ
痛みも喜びも悲しみもわかち合えない二人を憶えてる

遠すぎだよ
君がいない
最後に君と向き合って最初に君が振り返った朝と夜の境界線

必要だなんて言わないよ
ずっとそばにもいれないよ
もう二度と君には逢えないのかもしれないよね

だけどそんなこと
もしかしたら君は望んでなかったのかもしれないよね
どれも全部きっと僕が君にしたかったこと

嘘ついて見栄はって意地はって
カッコつけて謝りもしないでさ
絶対とさえ言えるほど
きっと君への安心感に負けてたんだ
素直な気持ちもなにもかも
みんなきっと伝えてたはずなのに
伝わっているはずだったのに

だけどそれは僕なりの
僕にしかわからないやり方で
いつも君が笑っていたのは
きっとなにもわからないからだったんだよね
そやって僕に気を遣って
苦しいときも楽しいときも
いつも同じ顔を向けててくれた
最後の最後の始まりとすべての終わりまで

痛いよ
そう
君に出逢ってからもこれからも
僕の心が腕が手が
君のそばに行きたがってる
いつも君を探してる
見知らぬ他人のなかにすら
君を重ねようと
君がいつも
自分と同じぐらい大事なんだって教えてくれてた
ほかの人までねじ曲げるほど
純粋な声さえかき消すほどに

求めすぎたり比べすぎたり
大切さを見失いそうになってしまう
耳を傾けること
目を向けること
学ぶこと
感動 共感 ねぎらい 感謝
そしてすべての些細なこと
なにを大切にするかじゃなく
なにを思って大切なんだって感じてるのか
もしも謝ることができるなら
僕が君の表情を1つしか知らないこと

“ありがとう”のひと言が
こんなにも悲しみをもたらすなんて知らなかった

  • 2006年10月19日 19:22
  • 松田拓弥
  • Poetry

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