車を降りてつぶいやいた
「星がきれい」
閉まるドアを待たずに駆け出した
むこう側には何もないけど
闇が怖くなくなった
こんなにも星がまたたく夜は
星の上を踏むように
冷たい地面に星座を作る
こんな夜は月はなくても構わない
一人で星と戯れる
乱れた足のつま先があちらこちらで小石を蹴り
靴のかかとが草を滑る
伸ばした腕が風を受けて
溶け合うような星たちが弾んだ息で寝静まる
そしてそっと心の音色に瞳を閉じる
純粋に
ただ純粋に
「星がきれい」
- 2006年7月26日 19:47
- Poetry
ランキング参加中なので。
単語連鎖
- あとがき : 今日の今日にて、この場所で
- まえがき : 十把ひとからげ de 十人十一色