見慣れた景色をかきわけながら
いつもの座り慣れた隣の席で
なにげない会話のなかを泳ぎながら
なんでもないのに笑い合えた
なにもおもしろいこと言ってないし
もちろんなにかが変でもない
ただ調子を合わせただけでも
胸の奥から笑顔があふれだしてくるような
木漏れ日でもなく小春にそよぐ風でもなく
聞き慣れた声やありふれた言葉
何度も何度も繰り返されていくなかで
見つけたんだ ふとした幸せ
どうやってそれを表現したらいいかのがわからなくて
ただそれに慣れてないだけ
いつまで経っても慣れないもの
通り慣れたなかにあるもの
そんなに大きなものじゃない
思い切りは泣けないけれど
きっと隣に座っていれば気づけるもの
- 2006年6月30日 18:44
- Poetry