My Stage

 目の前に、紙とペンがある…

 どうしようか…じゃあ、とりあえず…

 その紙の中心にペンを突き刺して、そこにペンよりほんのちょっぴり大きな穴をあけてみた…

 なんだ、そりゃ?
 紙とペンがあったら、なんか書いてみようよ…先生が言った。
「いいじゃん別にさ…なんか書くかわりに、こんだけ分の穴あけたかったってだけじゃん? どう使おうと俺の勝手でしょ?」
「屁理屈だ」
「ああ、それでけっこうだ」

 ひねてくれてる…ヘソ曲がりたぁ~、こいつのことだ!!

 人は言う。
【ひねくれ者は、絶対根性も曲がってる】
 そしてさらに言う。
【その曲がった根性、俺がたたきなおしてやる!!】
 ありがた迷惑だ。

 人は俺を【変わり者】と呼ぶ。
 【ヘン】とか【おかしい】という言葉も使われる。
 でも俺はそのへんのことはわからない。自分はあくまで自分であって、他人に評価された自分っていうわけじゃない。その人から見たら【ヘンなやつ】だったり【ちょっと変わったやつ】かもしれんが、俺は、【俺】だ。

 俺は詩を書く。詩を書いてる。
 思ったこと、感じたこと、わいてきたものを、とにかく書いてる。
 表現するなんてシャレたもんじゃない。
 ただ書いてんだ。
 小説も書いてる。シナリオが書きたい。本が書きたい。書きたい。
 自分だけの【舞台】がほしい。
 歌もいい。
 とにかく、自分だけの【舞台】が欲しいんだ。
 でもそれは、自分の人生の上にできるものだから、他人の評価で揺れはしない。
 自分の人生、自分の評価で進めていきたい。
 認められなきゃ、それは単に【カネ】にならないだけの話だ。
 カネはいらないわけじゃないが、それは、カネで値段のつくような価値じゃない。
 そんな話をしてるんじゃない。

 人に認められたくて、小説とか詩を書いてるんじゃない。
 カネのために書いてるわけでもない。
 でもそれは嘘になるから…カネになったら嬉しいなぁ~ぐらいは言っておこう。
 ただ、自分の【舞台】が欲しいんだ。

  • 2006年7月 1日 00:57
  • 松田拓弥
  • Essay

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