…一生懸命考えた。
寝るまでのあいだ、ずっと、そのことについて考えてた…
…【生きる】…
いろんなことを疑った。
それが可能だったから…
・俺は、本当に今ここにいるのか?
・俺は、本当にこの名前であってるのか?
・俺は、笑ってるとき本当に笑ってるのか?
・俺は、泣いてるのか?
・そもそも『生きる』って、なんだ?
たまにふとした瞬間に感じるときがある。
〈ああ、今、俺、生きてるなぁ~〉
まるで湧き水みたいに、そう感じてしまうときがある。
どんなときだったか…
…でも、思いだせなかった。
本当に【ふとした瞬間】だったんだと思う。
便所にいるときかもしれないし、部屋でタバコ吸ってるときかもしれないし、ボケーッと天井の模様でアミダクジしてるときだったかもしれない。ぶらぶらアテもなく歩いてるときかもしれないし、颯爽とチャリンコこいでるときだったかもしれない。思いっきり歌ってるときだったかもしれない。誰かとしゃべってるときかもしれなかった。
けど、けっこうあったような気もする。
楽しい時とか、悲しい時とか、思いっきり叫んでる時とか、怒ってる時とか、そういう瞬間じゃない。
【理由】なんてなかったような気がする。
楽しいから、生きてる…
そんな感じ方じゃなかったような気がする。
ポッ…
ポッ… ポッ…
ポッ…
本当にこんな感じで、例えて言うなら、きっとこんな感じだと思う。
- 落ち葉がひらひら舞い落ちて、
それが道端で静かにそのカタチをつけた -
一生懸命考えることもなかった気もするけど、ムダだとは思わない。
【生ける屍】
よく聞く単語だ。熟語か? 表現か?
生きてるのに、死んでるみたい…
そうやって見ると、ただ呼吸してるっていうだけでも【生きてる】と言えるみたいだ…でも【死んでる】らしい…
死んでるけども、生きてるように見えることもあるらしい…
…動きがあるか、ないか…
それか?
動きというか、躍動感というか、エネルギーというか、血色というか…不思議なオーラみたいのを発散する空気っぽい感じか?
【眼】か?
生き生きした眼だとか、眼が死んでるという表現をよく聞く。
たしかに、それはあると思う。大いにあると思う。
死んだ人の目を閉じるのも、そのへんからきてるのかとも思ってみたりする…
【生きる】
理由はいらないのかもしれない。
理由はないのかもしれない。
理由は求めないのかもしれない。
生きることに、理由なんていらないのかもしれない…
生きてること自体が、その理由になってるのかもしれない…
…一生懸命考えた。
でも、【答え】なんて見つからなかった…もしかしたら、その自分が生きてるうちは、答えなんて見つけられないのかもしれない。
- 2006年6月28日 00:00
- Essay