誰もいない部屋でひとり歌う僕

ひとり部屋で歌をうたって涙が流れた
万人に愛される愛を叫びながら
心震わせるのはひどく簡単で
いともたやすい

現に経験してはいない
ただそれが好きな歌だと感じれたのは
僕がそれを好きだからだ
僕が君を好きなように

迷いや不安 孤独や怒り
どれもが僕を縛っていて
それでも愛を叫ぶ僕もいて
ほんの少し自由を感じた

誰もが買える言葉を手にして
目に見えるものがひどく弱く小さく見えて
それを信じきれなくなりながら
それでも少し背中を押される気がしたんだ
これを聴いてるのは僕一人じゃないんだって
同じ気持ち 同じ涙を流している人だって
きっとどこかにいると感じられた気がしたんだ

愛や希望 夢や自由
絆や平和 人や理由
目には見えないその強さを感じられそうで
目をつぶって誰もいない部屋でひとり
誰もが歌える言葉と気持ちを叫びながら
時には手をたたいてみたりして
胸の前で手をつなぐんだ

  • 2006年6月12日 01:49
  • 松田拓弥
  • Poetry

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