いつもいつも試行錯誤で
流行の歌や神話のなかや映画から
愛の言葉をひっぱりだしては
自分のことだと胸にしまう
だから今は自分の愛がわからない
どれもこれも誰かが作ったものだから
自分の愛が見つからない
あなたに贈れるものがない
だけどこうして探しているのは
愛はきっとどこかにある
自分の 自分だけの愛が
きっとどこかにあって
それをいつしかこの手につかめる
そしてあなたに届けられる
そう信じていたいから
あなたの愛に応えることが
今こうしていることなら
ぼくも自分に自信が持てる
「愛してる」という言葉なら
あなたの愛する誰かの歌で
きっとぼくのそれより聴いているだろう
選ばれたのはぼくだけれど
そのなかには不安しかない
それを愛と呼べるなら
ぼくはその結晶だろう
そんなことを考えてるとき
あなたはそっとぼくの胸に手を添えた
あなたが愛しているものは
ぼくも愛せる気がしてる
どんな未来が待っていようと
どんな過去があろうとも
だからいずれはこんな自分も愛せるだろう
ぼくの愛を伝えたいから
今あなたが寝てる間に
ぼくだけの愛を
あなただけに
ちょっと笑ったような表情で
ぼくの胸を枕にして
今はそう眠っておくれ
- 2006年5月22日 05:54
- Poetry