雪が降る前、吐息が白く、
春のようなこの景色も、
冬のように輝いている。
冬の空は雲より高く、
夏の海より透きとおっている。
夜空。
星を1つ、また1つと数えてゆく。
もしそれが、誰かの祈りと心と呼べるなら、
光輝く星屑の地。
きっと僕らを空のように見上げるだろうか?
星にも男や女があるのなら、
きっと愛も存在する。
きっと星たちの距離も縮まってゆく。
2つの星座が1つになれば、
きっともっと優しい光が届くだろう。
星は、空も大地も照らせるように、
きっと小さな小さな流れ星が
僕らの手にも降ってくる。
銀色の夏。
この冷たい結晶も、手のひらの上ではにぎりしめるその前に、
ゆっくり溶けていってしまう。
そう、きみの心のなかへと…
雪降る夜空を見上げたら、
そこにあった星の形に重なった。
そして1つ、僕の頬で星が溶けた。
- 2006年5月14日 05:08
- Poetry