レプリカントでございますが。

 プロ野球ってやつにはたいして興味はない。
 いや、むしろ毛嫌いしてるぐらい好きじゃない。

 ちっちゃいとき、親にチャンネルを奪われた。
 『元気の出るテレビ』や『カトちゃんケンちゃんごきげんテレビ』とか、見たいテレビが中継で中止。
 延長で録ったビデオの半分が略奪。
 どうしても野球ってやつが好きになれない。

 3でやれ。


 でも、ニュースで見た。
 見てしまった……

「泣くな、真っすぐしか投げないから」

 最後の打席で中日の谷繁さんって人が、マスク越しに新庄さんへそうつぶやいたらしい……


 いいじゃないですか!!
 こういうの大好きですよ!!
 きっとこういうことができる人こそ、だれからも慕われるんでしょう。
 そして、こういうことされる人ってのは、ホントにだれからも慕われてるんでしょう。
 そう思います。

「泣けてくるよ、まっすぐにしか生きられないから」

 とはいえ、野球は好きになれねぇ。

 しかし、スポーツ映画でラストが一番感動的なのは、なぜかアメフトな気がする。

 なんなんでしょうねぇ~……

 きっとわかってる。わかってるさ。
 監督の指示を無視したクォーターバックに囁かれた一人の選手が独走で突っ切ってタッチダウンとか、超ロングでウルトラなスペシャル・タッチダウンパス一発とか、最後に練習した伝統的で監督が大好きなフォーメーションでタッチダウンとか、傷から復帰したスーパーヒーローのラストキックとかね。

 人生なのかねぇ~……
 一人で突っ走って、時には懸けに出てみたり、どんなにつまずいて転んでも立ち上がってきたとか、人への思いやりや尊敬、感謝とか。

 そういう人の姿って、本当に泣けてきます。
 痛いぐらいの嬉しさって、人から勇気をもらったときだと思ふ。
 痛くても逃げださない、負けない、淡い弱さの反対側。
 そう思ふ。

 ふと涙があふれてきたら、空をあおぎますか。
 それとも、自分の足元にそれを落としますか。

 涙は心の我慢汁。


 最後の最後にごめんなさい。

  • 2006年10月28日 00:36
  • 松田拓弥
  • Diary

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