追い風と向かい風の吹きすさぶ道のり

 大切な人がいる。すごく。
 すごく大切だ。同じぐらい大切だ。
 大切な人に優先順位なんて、そんなものつけるほうがおかしい気もする。
 大切な人は、そのまま“大切な人”でいいと思う。
 まあ、それはいいとして、ひさしぶりに会えるらしい。

 1人は遠い。ただ遠い。とにかく遠い。
 もう1人は近い。ただ時間が合わない。とにかく合わない。

 が、しかし、同時に2人とは会えない。
 そして、それは突然だった。
 そんな脅威のダブルブッキング。

 こんなとき、どちらと会うべきなんだろう??
 やっぱ、どちらかとは会いたいわけ。
 でもこれだと、さすがに優先順位ってことになっちゃうんだろうか??

 遠路はるばる遠いところから、わざわざ会いに来てくれるという。
 でもそれは、ただ遠いというだけだ。時間はいくらでも融通がきくらしい。
 結局、お金とかの問題になっちゃうんだろうか??
 気を遣ったりしてしまう。
 “遠路はるばる”っていう言葉で、申し訳ないっていう気持ちが湧く。
 不思議なもんで、こういうときってやっぱりお金ってやつは強く感じる。
 まあ、そこにある人間関係の大切さは、お金とか、そういうことじゃないってのは、お互いにわかってる。
 でも、そうとばかりも言ってられそうもないのが、人間関係ってやつなんだろうとも思う。
 きっとこの機会をむげに断ろうものなら、たぶん“せっかく行ったのに”っていう言葉の1つや2つ、浴びせられるのは間違いなくあると思う。
 あからさまなそれはなくとも、“会えないんだったら、もっと早く言ってよ”とか、皮肉にも似たことをダラダラと言われそうなもんだ。先にわかってたら、きっとそうしていたに違いないさ。
 やっぱり、こういう気後れだとか、迷惑だとか、そうやって自分に降りかかるであろう面倒な未来の出来事も予定のうちに入れて考えるに違いないな。
 とはいえ、それも間違いない。
 浴びせられて当然といえば、そうかもしれない。

 近いのに、会えない。
 これはどうも難しい。
 “暇は自分で作るものだ”というのがデキる人の言葉らしい。
 本当に大切なら、眠る時間を削ればいい。
 いや、さすがにデキるデキないのことじゃないな、きっと。
 そのへんでその人の気持ちを量る人は、けっこう多いと思われる。
 本来なら、メール1つ送って、ひょこっとそこに現れれば、簡単に会えそうなもんだ。
 でも実際には、案外そうでもないようだ。
 あっちこっち出張に行ってるわけじゃない。家にいないわけでもない。
 でも会えない。
 世の中には、本当にこのタイミングというやつが厄介らしい。
 ただこの場合、もしこちらを断ったとしても、そのときはまたそれまでと同じ言葉を繰り返すだけで済むだろう。
「それじゃあ仕方ないよね。またね」
 いとも簡単。後腐れもない感じ。
 今回のちょっとしたイベントが、またいつもどおりの平日に戻るだけのことだろう。
 ただちょっとその日、残念な気持ちが尾を引くだけで、あとはなんら問題のない1日を送るだけか。
 その日の終わりに電話で話しとかしてみたりするぐらいかな。

 物理的に遠いほうには、犠牲が生じる。
 一般的にはお金だろうなぁ~、やっぱし。
 飛行機代はバカにならない。そこまで離れていなくとも、車のガソリン代、電車代、タクシー代……
 とにかく、移動するには、いろいろと消費するものが多いわけだ。時間は当然だ。
 でもって、そういう犠牲っていうものに、人間ってのは弱いんだと思う。
 社会に出て、世の中ってやつを身をもって知り、時間に追われてるような感覚で生活を続けていくなかで、自分がお金を稼ぐようになったらば、なおさらかと……
 人の痛みを知るっていうより、それはきっと、自分の痛みが先にきてしまうんじゃないだろうか??
 まあ、もし自分がそれをやられたらってことで、人の痛みを知るってことかもしれないけど……
 たぶん、そっくりそのまま自分にも、あとからその犠牲が重くのしかかってくるだろうってわかっちゃうことなんだろう。気が重くなるだろうし、なにより面倒って感じちゃうんだろうな。負い目とか借りとかっていう形で……
 たぶんそこまで考慮に入れた上で、決断を下すことだろうと思われる。

 でも、どうしても僕は違うようだ。
 僕としては、やっぱしどうもこちらのほうが“遠い”という感じを受けてしまう。
 この“近いにも関わらず、時間だとかいろんなタイミングが合わなくて、会えない”っていうニュアンスに、ものすごい距離を感じる。
 “そばにいるのに遠く感じる”っていうのは、本当にすごく距離を感じてるってことだと思うわけだ。
 “遠いけど近くに感じる”ってのは、逆にものすごく親近感というか、今もう同じ場所で一緒にいるんじゃないかっていうぐらいの距離感でいるような感覚にあるときじゃないかと思う。
 いや……なんかこのたとえは、微妙にズレてるような気がしないでもないけど、なんかそんな感じな印象なのだな。
 さらに言えば、恋の話。
 ホント目と鼻の先と言ってもいいような同じ地区に住んでいながら、もうずっと会ってない。見かけることもなくなってしまった。
 別れた恋人。
 今となっては、車で何時間もかけなくちゃ行けないようなところに住んでる人とのほうが、会っているという事実。
 ものすごい疎遠な感覚にあるときふと、襲われることはないだろうか??
 うん、やっぱり巧妙かつ絶妙にズレてるかと……
 もっともらしくて似てそうだけど、やっぱ違う。人によっては“なるほど、そうかも”ってうなずいてくれるかもしれない。
 でもこれ以外に、いいたとえが思いつかなかった。

 僕の結論。
 とりあえず親戚か誰かを事故らせて、どちらとも会わないかも……
 はい、これは一番卑怯な回答です。というより、やる気ない。
 いやいや、僕に限ってそんなこたぁ~、まずあり得ないな。
 なにはともあれ僕としては、“近いのに会えない”というほうの人と会いたい。
 やっぱり“これを逃したら……”っていう考えのほうが大きくなってくと思うわけよ。しかも、考えれば考えるほどに。
 まあ、それを言っちゃ~“遠い人”のほうもそうなんだけどね。むしろ、帰りに何かあったら次は永遠にないということもあり得なくもないわけで……
 “近いのに会えない”っていう人との距離を、また取り戻せたらとか思っちゃうだろうなぁ~と。
 それとも、大切な人には優先順位なんてつけないとか言いながら、やっぱりどこかでは“実際どっちの人と会いたいか”っていう感じで、そういうのが少なからずできてしまってるんだろうかとか……
 その相手の人の性格によって決断は変わるだろうとか、甘えてみたり……遠くて怖い人だったらそっちと会うとか、遠くても「また来てよ」とか軽く言ってのけるかもしれないし。
 いや、“近いのに会えない”ってのは、実際には“会わない”ってだけなんだろうか……
 これを言ったら、もう振り出し以前の問題になっちゃうよな……やめとこ。

 やっぱりなんだかんだ言っても、そばにいる人のほうが強いってことなんだろうな。
 とはいえ、遠い人も実際に来てくれるわけだし……でもその頻度で考えれば、実際そばにいる人ともし、会えるようになってしまえば勝てないだろうってことを期待するってことなんだろうな。
 そうか!!
 こういうことにはそこに“期待”ってのが入り込んでくるようだ。
 そう思えてきた。
 どちらを優先とかじゃなく、どちらにその後の期待が持てるかってこと。
 それこそまさに、会いたいときに会えないって寂しさのなせる業なんだろうか……

 う~ん、やっぱりまた話が最後までまとまってないような気がしています。
 というより、なんの結論も出ていない。

 とはいえ、実際にこういうことがあったっていうわけではないので、そのときになってみないことにはわからないんだけども……
 とか何とか、最後に“ト書き”みたいに付け加えてみたりして。

 バイト中にこんなことを黙々と考える僕は、ここでの将来になんの期待も持てなそうだ……
 まあいいじゃないか。
 それもまた夢があるってなもんだ。
 まあいざとなりゃ~、遠くから来てもらった人に、もう1日滞在を伸ばしてもらえばいいだけの話じゃないか。

 あ、いや……
 こんな結論じゃ許されないな。
 とりあえず、みんなはどうでしょう??
 実際にそんなことのあった人とか、どうだったよ??

 ……結局、訊いて終わりか??

  • 2006年9月 8日 00:23
  • 松田拓弥
  • Essay

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