女は悲しい性を踊る
蒸せるようなぬくもりに
一人 そっと目を閉じて
そんななかに愛を見る
覚めても消えない夢を求めて
手を添え 胸を重ね
汗を湛え 腰を乱し
甘いキスにすべてを許す
舌をからませ 脚をすり寄せ
唇を濡らし 怒りをまたぎ
さらに深くの罪を包む
愛のささやきを指で結び
ベッドの上では裏切りさえも抱きしめる
泣きながら求めながら受け入れながら
にぎりしめてるシーツの色に染まればいいと願っている
騙されてると知りながら
心の琴線に触れているのは
自分だけとは知らないまま
音を出すのはいつも自分ばかりだと
知っててそれを止められない
必要なんだと言い聞かせて
求められることに安心しながら
求められるままに受け入れている
求めることすら罪のように
真新しいシューズは捨てて
くたびれた使い古しを履いて
惚れた男の上で舞う
心の線は切れていても
それを新たな紐にする
すべてを見透かしてると思いこんでは
透けたランジェリーの隙間を覗かせ
レースのような心を埋めるように
嘘と欺瞞で巧みなまでに編まれてゆく
だけど自分も手伝って
奏でる性は
今日も悲しい音色を鳴らしてる
- 2006年7月29日 20:38
- Poetry
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- まえがき : らしくない