強さ

 【強さ】って?
 今日は、わたくしの長い長い、とても長かったバスケットボール人生で培った思考も織り交ぜつつ、それについて語ってみようと思います。


・攻撃は最大の防御なり・

 はっきり言ってインチキだと思います…
 守れなきゃ勝てないんです。攻めてばっかでもそれ以上に点数とられたら負けです。それ以上に打たれたらダウンします。まず、それ以上に攻められたら怖気づきます。人間、不安になるんです…

 バスケでは、強いチームってのは、やっぱり守りがすごかった。攻めはホントに基本的なことだけしかやってなくても、守りがすごかった。あんなの絶対攻めれません…と思ってしまうんですな。
 バスケは、たとえ観てる分には誰にでも決めれそうな、走ってって飛びあがってただボールをポイッて置いてくるだけのような、あのバスケ部が華麗に美しくエレガントにやるシュートだって、はずすことがあるのです。コーチは100%と言いますが、“ほぼ100%”っていうだけのこと。
 気づかずに背後からズバコ~ンとぶったたかれることもあるし、なぜか決まらない日というのもあるのです。
 そんな日もあるのです。
 3ポイントなんてもってのほか。やたらと入ってしまう日もあれば、30本打っても3本も入らない日ってのもあるのです…リングが小さく見えてしまう日があるのです。
 そんな日は、どんなに最強と言われるチームにも起こります。
 しかしだ。
 その分、守ればいいんです。そうすれば勝ててしまうから、あら不思議…自分らがはずした分、敵のシュートも防げばいい話。そすると、こう言われる。
「決められたらその分、こっちも決めりゃいい」
 不可能。
 “守る”より、やっぱり何だかんだ言っても“攻め”のほうが有利ってのは、これはもうしょうがない。それは事実だからね。特にバスケでは、攻めは個人でも組織でも、ほとんどが自由にできるから。
 一人に一人ついたところで、まず抜かれて当然なのですな。
 だが、しかし、それをいかにしてカバーし、そこにさらにできてしまった穴を速く埋めるかが、守りの鍵。

 ただのバスケット講座になりつつあるので、つまりは、こう…
「攻めは強くて当たり前…でも、さらに上を目指すなら、守りを強くする」


 どんなチームにも…いや、どんな人にも、必ず【弱点】というのがあるはずなのです。
 ここではゲームを例にしよう。
 プレステのコントローラで“L1・L2”が押せない人、けっこういると思う。これは俺もそう。意識しないとあっちのボタンは使えない。
 あとはまあ、自転車で左カーブは得意でも右がダメとか、ギターをやると指がロボットチックになるとか、リュックを肩にかけるときに右にしか掛けれないとか…いろいろあると思う。
 ってことで、そこを突かれないように守るのですな。
 そこを攻めなきゃ勝てないとしたら、そこの守りがさらに固くなれば、いくら攻めが強くても、まず勝てないのです。

<極端な話>
 まるでシュートが入らない。絶対入らないチームがあるとしよう。でも守りは鉄壁。
 ってことは、どんなチームとやっても試合の結果は【0-0】の同点。
 つまり、“負け”はないのです。
<極端すぎ>


 攻めってのは、【センス】だけでもできるのです。
 でも守りは、それだけじゃ使えない。経験とか、脚力とか、努力しなきゃ培えないものが必要不可欠なのですな。
 このへんが、学校の昼休みプレイヤーやちょっと攻めにセンスのある人が“ディフェンス嫌い”と口をそろえることにも一理ありなのでしょう。楽しくないのだな、アレは…地味だしな。

<余談>
 中学校ぐらいのバスケのコーチに告ぐ。
 あの“吐くまでただ走るだけ”とか“吐いても走らせる”とか“ずっとタップだけ”とか、ましてや“今日は筋トレの日”なんてのは、まるで意味がない。
 まずは【技術】を身につけさせてあげましょう。
 まずは【バスケを楽しむ】ということを教えてあげましょう。
 そういう筋トレとかは、練習メニューの内容をキツくするんじゃなくて、濃いものにすれば、自然と筋力も脚力もついていくものなのです。まま、マジメに選手たちがその練習に打ち込んでるなら、の話ですがね。
 んで、もっとゲーム形式のものを中心に練習メニューを組んであげてください。むしろ、ゲームだけでも充分に上達するはずです。
 センスの差でいろんな問題も出てくるかもしれませんけども、それはきっと仲間内で協力したり、自然と選手どうしで教え合ったりするものです。
 まずは【バスケを楽しんでもらう】に限るんです。
 向いてないなって自分で気づいたら、そういう子は自然と辞めていきます。「向いてないな」と感じた子は、まず楽しめなくなります。無理強いするのも良くない。
 それでも残る子ってのは、ホントに、純粋にバスケが楽しいから残ってるんです。楽しみたいんです。そういう子にとっては、試合がすべてじゃない。試合には出れなくても、楽しくみんなとバスケができればそれでいいんです。
 楽しいゲームじゃなきゃ、人の技術も盗めない。他の選手の技術をうらやましがらせることが大事だと思います。
 そして“座学”も大事なものの1つだと思います。
 ちゃんとしたカタチでディフェンスの動きとかを、1度はボードとペンを使って説明したり、頭で憶えてなきゃできなくて当然なのです。ちゃんと細かく説明してあげましょう。
 1年生は球拾いなんてバカげてるし、もっと技術と可能性を見てあげないと、あんな球入れ遊びなんて誰も楽しめないです。
 楽しく、上手に、美しく、エレガントに、魅了する ── それがバスケです。
<余談終了>

 人間について。
 【完璧】な人間ほど、実際には崩れやすい。でもそんなヤツはいない…でもその分野にだけは【ほぼ完璧】に近いという人はいると思う。でもそういう人はモロい。
 【自信喪失】というやつだな。
 こうなってしまうと、なにか励みがないと、きっと一生立ち直れないか、その場でそれを捨ててしまうと思う。
 大学院出で最先端だったり、インテリだったり、幹部だったとか、偉かったとか、あとは何とかカンとかって堅っ苦しい名前ついてる人は、特に。
 そして「どうせ…」という口実をつけて、それに背を向けてしまうんじゃないかと…


 「失うものがない人」っていうのは、「強い」っていうのとはちょっと違うと思ったりする。
 それはきっと【ムチャ】っていうものだと思う。何より、自分を守れない。守らない。捨て身っていうのは聞こえはいいけど、単なるムチャだと思う。
 それでもし、助かったとしても、その人はきっとそのあとも一生ずっと「私のせいで死んだ」という重荷を背負って生きてかなきゃならない。
 そのほうがキツいと思う。
 自分を責めつづけるっていうのは、経験したことはないから偉そうなことは言えないけど、それは生きてること自体が苦痛でしかないと思う。

 【弱み】
 これが、最高の【強さ】なんじゃないかと思う。
 恐怖が生まれる。不安が生じる。それが【強さ】を生む。
 人間の【本能】がむきだしになるから。
 だから、俺が思うに、一番の【強さ】っていうのは、子供を本当に愛する【親】だと思う。

  • 2006年7月 7日 11:27
  • 松田拓弥
  • Essay

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