涙のなかで愛を確認してきたり
誰も知らない孤独や不安を
それすら人には話せずに
ずっと一人で抱えていたり
人知れず思いだしては
泣いて泣いて 泣きじゃくって
ほどけない結び目のような憎しみや怒り
そんななかで誰かを傷つけてしまったり
そして傷つくことに麻痺していたりする
だけど
過去はもう振り返らない
あえて目を背けるようにはしてきたけれど
そんな過去も全部全部ひっくるめて
今からすべてを築いていこう
これから見えるすべてのことに感謝して
涙を流して許していけたら
僕らがめぐり逢えたこと
まだ見ぬすべての人たちが
みんな笑顔に見えてくるかもしれないから
悲しみや涙を流していても笑顔に変えてみせるから
だけど
その裏にはいろんな苦労や悲しみ
つらさや過去があるんだろう
僕にはそれはわからない
だけど
笑っていけたらいい
許せることはひどく少ないかもしれない
だけど
許せることもあるはずなんだ
同じ傷みはわかち合えない
だけど
誰にも話せず支えもなくて そんなとき
聞いてくれる人がいるんだよって
顔では笑っていたとしても
一緒に心で泣いてくれる人がいるんだよって
そして笑ってくれる人もいるんだよって
胸を張ってそう言えるんだ
どんなに使い古されていたとしても
たとえそれが聞き慣れたことだったとしても
もしも誰かの受け売りだったとあとから知ったことだとしても
ふとそっと置いていってくれるその言葉のその1つ1つが
僕の心を許してくれる
僕を 心を許してくれるんだ
人の傷まで背負い込めるだなんて思っちゃいない
だけどそこにそっと手を添えて
そこでぎゅっとにぎり返すことぐらい
それぐらいはしたいんだ
「ありがとう」と言われるたびに
同じ言葉が僕の心に刻まれるんだ
それは傷よりもっと深く
繰り返すたびに涙があふれて
僕の「ありがとう」も同じ深さであればと願う
僕らはこれから手をつないでいくんだけれど
どれだけの人にめぐり逢っていけるんだろう
そこで出逢った愛や夢 希望や光に微笑んで
どれだけの涙や悲しみを抱きしめていけるだろう
だけどなにがあろうとこの手は離さずにいこう
いこう
- 2006年7月 3日 19:57
- Poetry