理想と現実のゆりかごは
いつも空しか見えなくて
雲の流れを追いかけては
つかまえようとこの手を伸ばす
壊れかけた天秤でその2つをはかりながら
やっと見つけた答えでさえもそんなふうに思えなくて
今さら埃まみれの心の机と向き合ったって
時計だけが塵と積もってその想いはまた抽斗の奥へ
なんでもないのに泣けてきて
なんでもないのに泣けてきて
愛さえそれが見え透いてると信じきれず
先の見えない明日の影に塗り替えてゆく
心の内をすべてさらせるほどの勇気もなくて
自信のなさを笑顔の裏にすり替えてゆく
愛と嘘のゆりかごは
いつも空が見えなくて
ごった返すショッピングセンターの吹き抜けみたいに
隙間を探してすり抜けてゆく
- 2006年5月26日 21:37
- Poetry