時計

また1日が過ぎた
過ぎた時は もう記憶へと
すでに過去は包まれて
時はまたその上を流れてゆく
隠れていても消えてしまうことなどないんだと
期待にこの胸 抱いてみても
どんどん時は過ぎてゆく
時の流れに身を任せても
いつしかそこに流されて
やがてはただただ流れてく
自分がいない人には
きっとなにもわからない
首のうしろがかゆくなるのも
きっとなにかに反応してるそんな証拠だ
考えずに歩いてくだけの人には
きっとなにもわからない

自分は今 どうして歩いているのか?
自分は今 どこにいるのか?
自分は今 どこに向かって歩いているのか?

でもなにも見てないわけじゃない
人はいつもなにかを思いだして生きていく
1分前も過去となる
だから時間を止めたくなる
なにも望まぬ人生なんて
きっとなにも得られない

今ぼくはなにを思いだしてるんだ?
今ぼくはなにを思いだせるだろう?
今ぼくはなにを思いだしたいんだろう?
今ぼくはなにを背負っているんだろう?

時間だけに背中押されて
ただ時計みたいに歩きだしても
また元の同じ場所に戻ってくるだけ
それを安心と呼ぶのなら
そこを歩いていけばいい
別のなにかに背中を押されて
今日はほんのちょっとでも
別の時間と向き合いたい
ほんの少し違った進み方をする
そんな時計で歩いていたい

  • 2006年5月 9日 01:28
  • 松田拓弥
  • Poetry

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