深く深く吸いこんだ煙草の煙を細く長く
ふとした夜空に浮かぶ月
なにをそんなに照らしだすのか
淡くぼんやり優しく輝く月明かり
僕の残した足跡は街灯伝いに濡れていて
月の明かりは届かない
そう ここには届かない
僕もなにを照らすのか
僕はなにを照らせるか
きっとなにも照らせない
いつもなにかに照らされてるだけ
けむる月よ
この道はどこへと続いているのか
僕をどこへ導いてくれるのか
それともどこにも導いてはくれないのか
きっと答えはどこにもない
この道の先にも そこを曲がった脇道にも
いつだって突き当たる前に曲がってしまう
そして答えは1つじゃない
道もきっと1つじゃない
路地裏にだって月の明かりは届いてる
そこを淡くぼんやり優しく照らす明かり
いつかは見つける 見つけられるその明かり
でも消えてくれていたのなら
次の朝へと時間が少し早く進む
けむる月よ
今はまだ僕の道を照らしておくれ
けむる月よ
いつの間にかと早く空から消えておくれ
- 2006年5月 2日 23:58
- Poetry