特にこれといって取り得のない君
歌だってうまくもなく下手でもなく
とびきり明るいわけでもない
胸もそんなに大きくなくて
勉強も運動も人とのあいだを行ったり来たり
そこまで優しいわけでもない
だけど僕に笑ってくれる
いつだって僕を見ていてくれる
しょうもないこと話しながら
なにも気にせず笑ってくれる
ほんのつかの間の別れなのに
淋しそうに小さくその手を振ってくれる
探してくれる
そしていつも見つけてくれる
僕の言葉にうなずいて
僕のしぐさを目で追って
僕といつも向き合って
そして笑ってくれるんだ
それが君の僕にとっては特別な
君のすごい取り得なんだ
全然自慢なんてできないだろう
だけど僕にはかけがえのない存在なんだ
そんな君を誇りに思う
誰がなんと言ったって
僕にとって君は誰より大事な人だから
だからもうそんなふうには言わないで
泣くのはいい
嘆くのもいい
だけど自分を責めないで
過去や未来と比べないで
- 2006年6月11日 11:06
- Poetry