いつの間にか心がからっぽ
考えても考えてもなにも出てこなくない
感じることができなくなってる
子供の笑顔
大人の涙
想い出
ぬくもり
映画ならいつの間にか泣いているのに
リアルのなかには気持ちがどこか入っていかない
一輪の花
喧騒
窓を打つ風
降りだした雨
「かわいそうだね」と言われるたびに
認めたくない自分がいて
「そういう性格なんだ」と笑ってみせる
繊細さだとか感動だとか
うすっぺらな笑みを浮かべながら
より現実味のない甘さを舐める
ヨダレを垂らした牛のように
何度もそれを味わってるだけ
人に言うのは簡単だ
だけど自分のそれはどこへいった?
きっと答えなんて求めてない
まわりで誰もが泣いたり笑ったり
憎しみ合ったりしてるから
それが僕のなかの同じものを動かしてるんだ
だからそこから抜けたあと
むなしさだけしか残らないんだ
だけどちょっと
そっと胸に手を添えてみる
ぽっかり穴があいたような
涙すらも出ないような
でもそこには
むなしさが入るゆとりがあるとか
今の今までなにかが埋まってたんだとか
なにも受けつけないで
なんでもかんでもつっぱねるより
ずっとマシだと感じれた
今の今
からっぽな心なら
きっとなんでも感じれるさ
なにも感じてないんじゃない
感じるものが次から次へとありすぎるんだ
きっとすぐ胸いっぱいになっちゃうだけさ
- 2006年5月23日 02:04
- Poetry