僕は空を飛んでいた
人が夢見た大空で
両手をいっぱい風に広げ
ただ地上を歩くように
僕は自由に飛んでいた
でも僕は目が覚めた
夢だった
羽根もない
翼に受ける風もない
でも僕は
そのとき初めて気づいたんだ
目覚めたあとでも夢は見れる
そして改めて知ったんだ
夢はいつもそこにある
夢はいつもそこにある
いつか心に思い描いた自分の姿は
いつもなぜか飛べないように
信じていればいつか叶うと
なんだかんだで神頼みと変わりなく
お賽銭を投げた分とそこまでの歩いた分しか
結局いつもがんばってない
それは誰かが描いた虹のように
あきらめなければ花咲き実る
それは誰もが開いた絵本のように
いつかはどこかに置き忘れて色褪せてゆく
いつの間にかそこから遠くに来すぎたみたいだ
どれだけ離れてしまっただろう
わからないけど夢はそこにきっとある
色褪せてても自分が離れてしまっただけさ
いつでもそこに戻っていける
もしかしたら先にあるかもしれない
だから今はもすこし先へ進んでみようと思うんだ
そのとき描いた夢の地図が
今は別の道をたどっていても
先に道はつづいてゆくんだ
僕が進んでゆく限り
そこには地図が広がってゆく
僕にたとえ羽根はなくても
心が空を広げてゆくんだ
夢を1つ叶えることより
自分が広げる地図のなかで
自分が信じた自分を感じてゆくことが
なにより大切なんだと気づいたんだ
誰もそこに登れなくするかのように
すべての色をかすませた空に輝く虹の端は
必ずどこかで別の虹を同じ空に架けていると
信じられたあの日のままで
誰もが同じ空を見上げることができるようにと
目覚めたあとでも夢はいつもそこにある
- 2006年5月10日 07:48
- Poetry
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