加減

加減ってやつを知ったのは、ちょっと大人になったころ。

加減を知らない子供たち。

でも、子供を離れていくにつれて、どれぐらい力を入れてもいいのかわからなくなっていった。

そして、ひとりでいるときは、その力の加減ができなくなる。

きっとひとりなら、思いきり叫ぶことができるし、思いきり泣けるだろう。

だけどひとりだから、それを伝える人がいない。

もしもひとりじゃないのなら、きっとそれはぼくにはできない。

だからぼくは大人になれない。

だからといって子供でもない。

ただ、いつまでも叫ぶのも泣くのも思いっきりやってたいだけ。

  • 2006年4月25日 01:08
  • 松田拓弥
  • Poetry

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