今日のコーヒーはやけに苦くて
いつもより多く砂糖を溶かしこんで
グルグルグルグルかき混ぜた
だけどちっとも甘くなんか感じない
思えば今日は二日酔い
はしゃぎ合ったぬくもりも
昨日は昨日で 昨日だけ
ヒリつくような頭のなかは
まどろみなのか 夢なのか
それから僕は何もしない
なにも見ない
なにも感じようともしていない
匙に滴る雫でさえ
この瞳のなかじゃ渇きだけしか映らない
僕はいつからこんなに強くなったのか
なにもかもが眠れば消える
僕はいつからこんなに強くなったのか
夢も心も切り捨てて
僕はいつからこんなに弱くなったのか
ただじっと全部を背負って我慢して
なにもかもを忘れてしまう
いつからか自分の靴を履き替えた
真新しいちょっと高価な黒い靴
ある日靴を並べてみた
どんどんキレイになっていった
まるで汚れることを知らないように
一体どこを歩いていたのか?
人の笑顔が見たかった
いつも笑って欲しかった
みんなの笑顔に囲まれてるのが夢だったんだ
いつもいつも笑っていて欲しかった
だけど自分の笑顔は消えてたんだ
こんな詩なんて売れやしない
カネも女も親友も
誉められたいし認められたい
何でも全部2つほしい
本当に失うことがないように
優しい言葉も軽いキスも
体や心を重ねながら
それと同じだけ重ねた嘘でできた
充血したようなひびを埋めるように
みんなみんな欲の裏を隠しつづけて
裏腹なのを逃げ道なんかに変えていた
右手にスプーン
左手には湯気の消えたコーヒーカップ
そして舌の上には角砂糖
今日のコーヒーはやけに苦い
グルグルグルグルかき混ぜながら
こぼれるほどの砂糖を垂らす
だけどちっとも甘くならない
そんなコーヒーなんて飲んでられない
もう飲めない
じゃあ今度は塩を1つ
やっぱりちっとも甘くない
今日はなんだかほろ苦い
- 2006年4月13日 02:22
- Poetry
ランキング参加中なので。
単語連鎖
- 2つ
- いつから
- いつからか
- いつも
- かき混ぜ
- こぼれる
- ただ
- どこ
- なにも
- なにもかも
- ぬくもり
- はしゃぎ合った
- ひび
- ほしい
- まどろみ
- みんな
- やけに
- カネ
- キス
- キレイに
- コーヒー
- 人
- 今日
- 体
- 何もしない
- 僕
- 優しい
- 全部
- 切り捨てて
- 右手
- 同じだけ
- 嘘
- 囲まれて
- 垂らす
- 埋める
- 売れやしない
- 変えて
- 夢
- 失うこと
- 女
- 左手
- 弱くなった
- 強くなった
- 心
- 忘れて
- 思えば
- 感じない
- 感じよう
- 我慢
- 映らない
- 昨日
- 本当に
- 欲
- 欲しかった
- 歩いて
- 汚れる
- 消える
- 渇き
- 甘く
- 真新しい
- 眠れば
- 瞳
- 知らない
- 砂糖
- 笑って
- 笑顔
- 背負って
- 自分
- 舌
- 苦くて
- 裏
- 裏腹
- 見ない
- 親友
- 言葉
- 詩
- 誉められたい
- 認められたい
- 逃げ道
- 重ね
- 重ねた
- 隠し
- 雫
- 靴
- 頭のなか
- 飲めない
- 飲んで
- 高価